パッケージ業界はAIやコロナの影響を受けない就職・転職先なのか?
お疲れ様です。管理人はやとです。
いつもご覧いただきありがとうございます。
今回は「パッケージ業界はAIやコロナの影響を受けない就職・転職先なのか?」という内容でご紹介します。
結論:パッケージ業界は就職・転職先の穴場
僕は先日このようなツイートをしました。
✅パッケージ(包装)業界って就職・転職先の穴場
直近ではコロナ、未来はAIにより、減る業界伸びる業界いろいろありますが、IT業界と同じようにパッケージ業界は間違いなく伸びますね。
一般的には地味な業界と言われてますが、22年で一度も地味だと思ったことがないです。むしろとても華やかです。— 世界のパッケージ屋さん (@packtoss) August 30, 2020
こんな人におすすめの記事です。
- 就職、転職したいけどこれからどの業界が良いかわからない
- 自分はIT系じゃない。IT系以外で就職先を探している
- AI化が進んでも廃れない業界で働きたい
- コロナ禍でも安定した仕事を続けたい
簡単自己紹介
「IT」、「AI」、「DX」、これからの時代に社会で生きていくためには、この3つのキーワードが重要になると考えています。
いろいろな業界がありますが、これらが発達することで将来無くなっていく業界や職種が出てきます。
また、2020年は「コロナ禍」によって世界が大きく変化し、これから数年はこの影響を受け続けることになりますよね。
航空、旅行、飲食業界では大打撃を受けているのは言うまでもありません。
今までもたくさんの大不況がありました。
1990年代バブル崩壊、2008年リーマンショック、2011年大震災、2020年コロナショック。
しかし、パッケージ業界はいかなる不況にも大きく影響を受けることはなかったと、22年間パッケージ業界に関わって強く感じるところです。
つまり、パッケージ業界はいつの時代でも安定した需要があり、今後も続くと予想しています。
なぜパッケージ業界は安定した需要があると予想するか?
これらを3つの視点から説明していきます。
- IT, AI, DXなどデジタル化からみたパッケージ
- コロナ禍からみたパッケージ
- SDGsからみたパッケージ
1.IT, AI, DXなどデジタル化からみたパッケージ
ポイント:物が動くとパッケージが必ず存在する
この先デジタル化が進んでも、世の中から人が存在しなくなるわけではありません。
人がいる以上は必ず物を消費します。
つまり物が存在します。
物が存在するれば、物流が発生し、物が動きます。
物が動けはそれを守る何かが必要になります。そうです、これがパッケージです。
【例1】自動運転の普及
デジタル化が進み自動運転が普及すると無くなる職業として言われているのは、ドライバー系です。
タクシー、バス、トラックなどですね。
でも、タクシーやバス、トラックそのものが無くなるわけでなく、単にドライバーが必要なくなるということです。
やはり物の存在が無くなるわけではなく、パッケージは存在するということです。
【例2】コンビニ
ITやAIが発達すれば、コンビニの店員は要らなくなります。すでにそういう店も存在していますよね。
でもコンビニが無くなることはありません。
人が存在すれば、コンビニは存在していくことでしょう。
コンビニがあれば物が売られます。物が売られればパッケージは存在します。
だれもが予想できる二つの例を挙げてみましたが、例を挙げればキリがないです。
ただ、どの例にとっても、物が動いて売られることは変わりません。よって、パッケージは必ず存在するということです。
いくらデジタル化が進んだとしても、世の中から「物」は作り続けられ消費されていきます。このサイクルが存在している以上は、パッケージが存在するということです。
2.コロナ禍からみたパッケージ
ポイント:コロナで「人」から「物」に
2020年からずっとコロナ禍が続いています。
これ以降、動くものは「人」ではなくて「物」になってきているというのは周知のとおりです。
つまり、パッケージの需要が増えていくということになります。
【例1】野菜やお肉
今までは、業者からスーパーの陳列棚に並ぶまでがパッケージの役割でした。
スーパーに陳列され、消費者が購入したあとは消費者側の取扱いにより自宅に運ばれるのです。
しかし、コロナで通販やデリバリーが増えた場合はどうでしょう。自宅に運ぶのは消費者ではなく、業者になります。
その場合、輸送時に何かしらの問題が起こった時は、業者側の責任になりますので、業者はこれらの輸送に関して細心の注意を払う必要があります。
そうすると真っ先に取り組まれるのはパッケージの強化です。
つまり、各消費者に渡るまでのプロセスが増える分、パッケージの強化がされていくということです。
保温、鮮度保持、耐衝撃、さまざまな要素から物を守る必要がでてくるということになります。
具体例3つ
- 卵パック
- お酒やワイン
- 冷凍食品
今挙げた3つの商品ですが、皆さんはスーパーで購入すると家に持ち帰りますよね。
その持ち帰っている途中で、例えば少し衝撃を加えて卵が割れたりお酒の瓶が割れたり、冷凍食品が少し溶けてしまったりしたらどうしますか?
衝撃を与えてしまった、長時間常温にさらして溶かしてしまった自分に責任があるという考えになりますよね。
でも、これがもし業者が自宅まで運んでいるときに同じようなことが起こったらどうしますか?
当然クレームしますよね。だって頼んだものが受け取るときにすでに使えないものになっているのですから。
もし今後通販やデリバリーが主流(消費者の自宅まで業者側の責任)になっていくと、今挙げた3つのものはパッケージが強化されていきます。
次にレストランを例に挙げます。
コロナ禍が続くと、レストランで食事をするというスタイルが減っていきます。
そうなると、消費者はお弁当だったり出前を頼むことが増えていきます。
お弁当や出前が増えていくと、それらを運ぶための保温保冷機能を持ったパッケージや、衝撃に耐える弁当容器の開発がさらに進んでいくことでしょう。
コロナはそのうちワクチンの普及により、いずれは落ち着いていくことになると思います。
しかし、コロナが世界的に生活の効率が見直されていくきっかけになったとも言えます。
人間が生活をしていくうえで効率が良いことは何なのかと説いたとき、パッケージは重要な役割を果たすということに繋がっていくと考えています。
3.SDGsからみたパッケージ
世界中で注目が続く
いまさら説明するまでもないと思いますが、SDGsをいまいち理解していないという方は外務省のウェブサイトを参考にしてください。
SDGs目標17項のうち、パッケージに直結と言っていいくらい強く関わってくる内容として、実は4つもあるんです。
12項 【つくる責任、つかう責任】 13項 【気候変動に具体的な対策を】 14項 【海の豊かさを守ろう】 15項 【陸の豊かさを守ろう】
掘り下げていくと細かく複雑な内容になりますので詳細は控えます。
簡単にまとめて言うならば、
【パッケージ業界では、たくさんの取組みをして改善していく努力を求められている】
ということです。
パッケージ業界は、「環境問題を常に考え続けていってくださいね」ということですね。
これらの取り組みは1~2年で完結できるものではありません。
この先何十年という年月を掛けて、パッケージに使われる素材の開発、設計をし続けていくということです。
パッケージ業界はこれからも存在し続けるもので、常に進歩を求められているということは、多くの需要が存在するということの証なのです。
なぜパッケージ業界への就職は穴場なのか?
冒頭にパッケージ業界は「穴場」という表現をしましたが、そう思う主な理由が一つあります。
それは、
実は人気がない業界 なのです。
急になに?と思う人もいるでしょうが、なんだか知りませんが人気が無いんです。
パッケージ業界は人気が無いのです。人気が無いということは働きたいと思う人が少ないということになります。
パッケージ業界は人材不足の傾向にあるという話をよく聞きます。
僕には理解できない
僕は社会人になってから22年間ずっとパッケージ業界で仕事をしていて、正直「なぜ人気が無いんだろう」と本気で思っています。
自分自身は「とてもやりがいがある仕事」と思って日々取り組んでいます。
パッケージ業界の将来性にも期待して2018年に独立、香港とタイで起業しました。
これからもパッケージ業界を盛り上げていけるように努力していくつもりです。
なので、僕からするとこんなやりがいのある仕事がどうして人気が無いのかと不思議で仕方ないくらいなんです。
人気が無い理由を予想
- 捨てられるものという感覚
- 裏方な感じ
- 古臭いイメージ
この3つが主な理由かなと予想します。
・捨てられるものという感覚
消費者が商品を購入したあと、パッケージのほとんどは捨てられてしまいます。
捨てられるもの=ゴミ
そんなゴミを作るお仕事って、言葉だけ聞くととってもネガティブですよね。
おそらく無意識のうちにこういった感覚があるのではないかなと予想しています。
・ 裏方な感じ
例えば大型家電製品を買うと、必ず箱の中には「緩衝材」というものがあります。
これは大切な商品を衝撃から守るために、考えに考え抜かれた設計がされているのですが、こういったお仕事があります。
商品を守るというとっても重要な役割を果たしていますが、消費者の手元に届いたあとは処分されてしまいます。
表舞台に立つことなく、用が済んだら捨てられるものになります。
・古臭いイメージ
段ボールやガムテープとか、この記事をご覧の皆さまが小さいころから存在していたものになります。
いまでも梱包材の主役としてあらゆるものに使われていますが、長年大きく変化がないものなので、古臭く感じる人も多いのかもしれません。
確かに華やかさは感じられない感覚は否めないですね。
僕が思うに、これらのイメージが無意識的に存在することで、興味を持つ人が少ない=「人気が無い」と繋がっているのではないかと想像しています。
ただ、22年間パッケージ業界で生きてきた僕から言わせれば、僕たちが関わっているのはゴミではなく、「商品の顔」を作っているという感覚なのです。
パッケージはなくてはならないもの、なくなってはいけないもの。僕はそのように考えています。
また、地球環境問題が取り上げられている中、まさに「パッケージの進化」を続けていかなければならない大切な存在なのです。
世の中からパッケージが無くなったらどうなるか?
前途したように、パッケージは絶対無くならないのですが、まずは「パッケージ」の役割をまとめましょう。
「パッケージ」の基本的3つの役割
- 守る
- 伝える
- 魅せる
1. 守る
物が存在すると、その物を守るパッケージが必要です。
コロナで人が動かなくなった→物が動く→パッケージ需要が増える
不景気で企業はコスト削減する→パッケージの素材削減、設計改善
エコ対応→素材の研究開発、設計改善
2.伝える
表記、商品がどういう特徴があるのかをパッケージで表現
元来のパッケージの役目で、表現方法により消費者に分かりやすく内容を伝える目的があります。
3. 魅せる
パッケージは商品の顔です。
例えばスーパーの陳列棚で消費者が商品を手に取る行為をするとき、必ずパッケージの第一印象で判断していると言われています。
より多くの人が第一印象で選んでくれるように、パッケージデザイナーは日々考えながらデザインをしています。
普段、消費者はそこまでパッケージデザインに関して意識しているわけではありません。
しかし、この無意識を反射的に消費者に伝えるという不思議なものがパッケージデザインにあるのです。
パッケージの最大の醍醐味と言ってもいいでしょう。
もしパッケージが世の中から無くなってしまうと、これらの3つの役割が果たせなくなり、商品が成り立たなくなります。
よって、「物」(商品)が存在する以上は、パッケージは無くなることはなく、常に3つの役割を果たさなければならない存在であるということです。
具体的にはどんな職種?業務があるのか
具体的業種
紙器、紙加工(段ボール、製函、製箱)
プラスチック成型(真空成形、ブロー成形、発泡成形)
印刷関連(オフセット、グラビア、フレキソ、ラベル)
食品メーカー
製袋
物流
化粧品メーカー
家電メーカー
エコ、環境素材開発
包装機械製造
梱包資材メーカー
具体的業務
パッケージングエンジニア(包装設計、梱包設計)
グラフィックデザイン(DTPオペレーター)
パッケージ企画、マーケティング
まとめ
22年間パッケージ業界に携わってきた僕が、つぎのようにまとめてみました。
- パッケージ業界はデジタル化が進んでもなくならない職種である
- パッケージ業界は、必要不可欠なお仕事であり、現に華やかな職種である
- パッケージ業界は、これからどんどん進化を求められ、社会的にリードしていく職種である
自分が関わったパッケージが実際に店頭に並んだり、消費者が手に取って買ってくれる瞬間を目の当たりにすると、とてもやりがいを感じます。
また、パッケージは商品の顔なので、売上を左右する大きな役割があります。
パッケージを変更して売り上げが爆増した、激減したという商品がたくさんあり、それくらい影響力が大きいのです。
今ではSNSが普及しているため、自分の関わった商品のレビューなど簡単に見ることができます。
良い評価もあればもちろん悪い評価もあったりしますが、それらをすべてひっくるめて自分の存在価値を感じます。
その瞬間が、この業界でやってきたことの喜びに繋がります。
就職、転職で悩んでいる人は、パッケージ業界は穴場でおすすめです。
いかがでしたでしょうか。今回は「パッケージ業界はAIやコロナの影響を受けない就職・転職先なのか?」を紹介しました。
少し長い記事になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございます。
少しでも就職や転職を考えている人のお役に立てられれば幸いです。
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